脅威のレベルは極めて高い
軍事専門家の話を引用した香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は27日、「米政府で3番目に重要な人物」が台湾を訪問する場合、中国政府は台湾上空に飛行禁止区域や航行制限区域を設けるといった対応策を講じる可能性があると報じている。軍事専門家は、中国政府はいずれにせよ、外交、経済、軍事手段を駆使してペロシ氏の訪台を阻止しようとすると指摘している。しかしそれでも、中国は外交を優先することに変わりはないと同紙はみている。
一方、英紙「フィナンシャル・タイムズ」によると、中国は米政権に強いシグナルを送っており、中国政府の対応が厳しい発言に留まっていた例年よりも、さらに踏み込む決意を示しているという。軍事専門家は、「この結果に対する責任は、すべて米国にある」と指摘している。
ホワイトハウスの不確実性
26日、米テレビ局「CNN」は、米国のジョー・バイデン大統領政権が、ペロシ氏の台湾訪問を思いとどまらせるために「水面下で」動いていると報じた。しかし、米政権側は訪問を禁じるつもりはなく、起こりうる危険をペロシ氏に警告するにとどめている。
さらに、米国が安全強化のために空母打撃群を台湾付近に配備することを検討しているという報道もある。しかし、米軍はこうした措置が「中国側に侵略と誤解される」可能性があることを危惧している。
ペロシ氏自身は、台湾訪問の計画を肯定も否定もしていない。同氏は以前、台湾に対する米国の支持を示すことの重要性を指摘してきたが、「安全保障の利益」のための訪問についてはコメントを控えてきた。
中国は台湾を自国の領土とみなしており、台湾の代表者が現職の官僚、特に高官や中国政府と国交のある国の軍関係者と接触することに常に反対してきた。中国政府は、他国の高官が台湾を訪れることは「一つの中国」の原則に反するとして、常に反発している。
米国自身は、台湾に対する政策に変更はないとの考えを繰り返し示している。
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