新型コロナウイルスの大流行が今も続いており、世界的に健康上の大きな問題となっている。懸念される変異株が次々に出現しているため、ワクチンの効果が低下し、ブースター(追加)接種が必要になっている。最近ではこのウイルスのスパイクタンパク質に30以上の変異を持つオミクロン株が出現し、瞬く間に世界中に広まったことで、追加接種の必要性がより明確なものになっている。
豪クイーンズランド大学の研究者らが、マウスに新型コロナのサブユニットワクチンをパッチで投与したところ、強力な免疫が形成されることがわかった。分析の結果、マウスの体内ではデルタ株やオミクロン株、研究者らがテストしたすべての変異株に対する中和抗体を維持し、パッチはワクチンよりも11倍もの効果があることが分かった。
このパッチは、免疫細胞が多く存在する真皮層にワクチンを送り込むという。現在、バイオテクノロジー会社「Vaxxas」がパッチの製品化を進めており、量産に向けた大規模な臨床試験の準備を行っている。
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