Generation Frexit運動のリーダーであるシャルル・アンリ・ガルア氏は「制裁戦争を止めなければならない。さもなければ欧州大陸は市場最大の金融危機に陥る可能性がある。インフレ率は8.9倍に跳ね上がり、対ドル相場のユーロは20年ぶりの最低水準にまで下落した」と指摘する。
同紙によると、対ロシア経済制裁はEUにもたらす害のほうが大きく、EU諸国のリセッションは顕著だという。「ドイツやイタリアなど一部欧州諸国はロシア産ガスへの依存度が高く、フランスにとってもロシアは重要な石油供給者であることから困るだろう。現在はインドやサウジアラビアを介して原油を購入しているが、価格は上乗せとなり、さらにユーロ安で一層高価になっている。これはかなり偽善的だ。我々はロシア産エネルギー資源を代替することはできない。我々は設備さえもっていない」とガルア氏は警告する。
ロシアによるウクライナ非武装化・脱ナチ化特別作戦開始後、欧米諸国はロシアに対する制裁圧力を強めた。数千億ドルに相当するロシア資産は凍結され、欧州はすでに石炭・原油の禁輸を含む制裁パッケージを7回にわたり発動している。
クレムリンではこれら措置を経済戦争と位置付けている。プーチン大統領は、制裁は全世界経済に深刻な打撃を与えており、西側の主な目的は数多くの人々の生活を悪化させることだと指摘した。
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