再編「サハリン1・2」をめぐる状況

日本は引き続き「サハリン2」の権益維持へ=萩生田経産相

萩生田光一経産相は4日、ロシア政府が石油・天然開発事業「サハリン2」の権益を引き継ぐ新会社の設立に関する政令に署名したとの情報を受け、省内で報道陣の取材に応じた中で「承知している。権益を維持する基本方針に変わりはない」と発言した。
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萩生田氏は「国内企業とさまざまなシミュレーションを行ってきた」とも指摘、エネルギーの安定供給に向け、ロシア政府による政令の内容を精査し、出資する三菱商事、三井物産の両社と具体的な対応を急ぐ姿勢も示した。
再編「サハリン1・2」をめぐる状況
日本郵船、「サハリン2」の状況巡り178億円の特別損失
ロシア政府は3日、日本企業も出資する露極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」について、現行のオペレーター「サハリン・エナジー」に代わる新事業主の設立を決定したと公表した。決定文書は2日付。今後、日本側は新会社が正式に発足してから1ヶ月以内に、現行の割合で株式取得に同意するか否かをロシア政府に通知しなければならない。
新たな事業主の名前は「サハリンスカヤ・エネルギヤ」で、現行の「サハリン・エナジー・インベストメント・カンパニー(Sakhalin Energy Investment Company Ltd)」の英語名からロシア語名に変更。現在は大西洋の英領バミューダに本社を置いているが、新しい本社は露サハリン州の州都・ユジノサハリンスクに設置される。「サハリン・エナジー」の代表のアンドレイ・オレイニコフ氏は新事業主となっても代表を務める。
再編「サハリン1・2」をめぐる状況
三井・三菱、「サハリン2」の資産価値を2100億円引き下げ
ロシアのプーチン大統領は7月1日、「サハリン2」の事業主を新たに設立されるロシア法人に移行し、これまでの運営会社「サハリン・エナジー」の資産、また権利や義務を移すことを定める大統領令に署名した。事業に出資する外国企業は、新事業主の発足から1ヶ月以内に出資を継続するか、株式を売却するかの決定を迫られている。
現行の「サハリン・エナジー」には、ガスプロムが50%プラス1株、三井物産が12.5%、三菱商事が10%それぞれ出資。天然ガス生産量の約6割が日本向けとなっている。両社および日本政府は、「サハリン2」への参加がエネルギー資源の安定供給につながるとの判断から、出資継続の意向を強調していた。
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