「フィナンシャルタイムズ」によると、EU諸国は日量70万バレルまで購入量を増加させているという。EUは2023年2月までにロシア産ディーゼル燃料からの脱却を目指すとしているが、現実には程遠い結果となっている。
近年、ロシア産ディーゼル燃料の半分以上は欧州市場に供給されており、各国のロシア産エネルギーへの依存度は高まっていた。「Vortexa」のアナリストは、EUがロシア産燃料からの脱却を実現できるのは、ガソリンの大量生産者である米国の工場が十分なディーゼル燃料を供給できるようになった場合のみだと指摘する。
ウクライナ情勢の悪化以降、欧米諸国によるロシア産燃料の禁輸を含む対露制裁の結果、世界でエネルギー価格が高騰している。OPECプラスは3日、9月に石油を一日あたり10万バレル増産することで合意したものの、従来と比べ増産幅は少なくなっており、どれほど価格低下に影響を与えるかは不透明となっている。
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