同州の主任衛生医のジェレミー・マケナルティ氏は、8日から5500回分のワクチン「インバネックス」(米国での販売名「ジンネオス」)」が地域の診療所に配布され、「ウイルスの感染リスクが最も高いグループ」に予防接種が行われることになると発表した。
同医師は、「一般的にサル痘は、感染者との密な接触が原因となることから、ほとんどの人にとって感染リスクは高くない。本日より、感染リスクがより高い人たちを対象にワクチン接種が行われる」と述べ、この地域ではサル痘の感染症例が30件以上確認されていると指摘した。
約 3万 回分のサル痘ワクチンが 9月に同地域の診療所に届けられ、年末までにさらに 7万 回分が到着する予定だという。第1段階では、公立診療所の医師と開業医が、「感染リスクの高い患者を独自に特定してワクチン接種を行い」、その後は、すべての希望者が接種を受けられるようになる。
発表によれば、感染拡大は国の公衆衛生にとって深刻な事態を招くことになるという。これまでに国内では、58例の感染が報告されている(ニューサウスウェールズ州の33例を含む)。8月初旬、オーストラリア当局は45万回分のサル痘ワクチンの購入を発表したが、この薬剤に対する需要が高いため、2022年末までにオーストラリアに届けられる製薬のロッド数は、半分に満たないとされる。
日本の厚生労働省は5日、東京の在日米軍横田基地に所属する20代男性がサル痘に感染したと発表した。日本国内のサル痘の感染例は、これで3例目となる。
関連記事