中国人民解放軍の演習は今月4日、ペロシ米下院議長の台湾訪問を背景に開始。演習には陸軍、海軍、空軍、ミサイル軍など中国軍の主要戦力部隊が参加している。演習は台湾周辺の6区域で行われており、その一部は台湾島の最大貿易港につながり、同島の海岸線から12マイルの台湾領海と交差する。このことから、台湾の一時封鎖の想定を指摘する軍事アナリストもいる。
同紙によると、今回の演習は中国の異種複数部隊の調整能力の進化を示したという。一方で台湾島の完全封鎖には軍備はまだ不十分ではあるが、それでも台湾経済を弱体化させるには十分であると指摘する。
中国軍を専門とするマサチューセッツ工科大学のテイラー・フラヴェル氏は、中国軍の成果に驚く必要はないと語る。台湾周辺における統率作戦実施は20年にわたる中国戦略の一部だからだ。
グローバル・タイムズ紙はこれより前、中国人民解放軍の戦闘能力は外的脅威に対抗するにはまだ不十分であると指摘した。さらに中国は防衛政策を基本としており、先制攻撃を仕掛けることはないともしている。
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