南欧がロシア産原油を密かに購入=ブルームバーグ

南欧、及び地中海に面した国々では密かにロシア産の原油購入を拡大する動きが進んでいる。その一方で北欧諸国では輸入量が減少している。石油タンカーの移動データを引用してブルームバーグ通信が報じた。
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報道によると、8月5日までの1週間でバルト海、及び黒海にある輸出用の石油ターミナルからイタリアの港へと出荷された原油の量は過去7週間で最大規模に達した。またスペインは4月以降、初めてロシア産原油「ウラル」を輸入した。ただし、報道によると、この原油はカザフスタン産として出荷されていた。またギリシャも2月以降初めてロシア産原油を輸入したほか、ブルガリアとルーマニアはロシア産原油の輸入量を日量25万5千バレルにまで拡大した。その他、トルコも輸入量を引き上げ、直近の6週間で最大規模に達した。
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ブルームバーグ通信によると、ロシア産原油は2022年12月以降、西側の制裁で輸入が制限されることから、これに違反しないため輸入を増加させる動きが顕著になっているという。欧州の消費国が輸入したロシア産原油の総量は日量138万バレルにまで成長した。これは直近の5週間で最大規模となっている。一方、ロシアによる特殊軍事作戦開始以前の輸入量は日量185万バレルだった。
ロシアによる特殊軍事作戦開始以降、西側はロシアのエネルギー燃料に制裁を次々と発動した。西側が第6弾の制裁で、ロシア産原油の輸入を徐々に禁止することで合意した。禁止が適用されるのは海上輸送される原油のみで、パイプライン「ドルジバ」は制裁の対象外となっている。
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