エネルギー大手、世界的なLNG不足で多額の損失被る=ロイター

エネルギー大手企業はLNG(液化天然ガス)の世界的な不足を理由に、生じた不足を補おうとして数億ドルの損失を被っている。ロイター通信が消息筋を引用して報じた。
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米国やナイジェリア、オーストラリアではLNGの工場でトラブルが発生したことにより、世界的なエネルギー企業は代わりとなる供給源をより高額な価格で探している。また、欧州が天然ガスの輸入を増加させていることから、LNGが手に入りにくい状況になり、資源の価格上昇につながっている。ロイター通信によると、スポット市場でLNGの単価は1億ドル近くに達するという。
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米国のシェル社は第2四半期に大きくLNGの生産量を減少させたが、その規模は年間に換算すると4%に達する。これは同社が「サハリン2」のプロジェクトから撤退したことと関連している。この決定によりシェル社は2億ドル近くの損失を被った。また英国のBP社は6月にテキサス州のプランと、フリーポートLNGで発生した火災により、供給源を変えようとしたため5億ドルの損失を被った。テキサス州のプラントは同社に対し、年間400万トンのLNGを輸出していた。
また仏トータルエナジー社は第3四半期、テキサス州のプラントから輸入していたLNGをスポット市場からの購入に切り替えようとしている。
ナイジェリアでも天然ガスの生産量が減少しているほか、パイプラインからの窃盗が続いているため、天然ガス不足が数ヶ月にわたって指摘されている。
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