日本の核共有の議論が北東アジアの脅威に=ロシア外務省

日本では米国など西側諸国との核の共同ミッションの議論がなされており、これは北東アジア地域における現実の脅威となる。ロシア外務省第3アジア局のニコライ・ノズドリョフ局長が12日、ロシア・連邦院(上院)で行われた円卓会議「広島・長崎の悲劇の反響:米国による日本の都市への原爆投下から77年。その真実と嘘」で述べた。
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ノズドリョフ局長は、日本の与党・自民党内で核の共有などに関する議論が行われていると指摘し、次のように述べている。

「まず妥当性が検討され、そのあとは核の共同ミッションの実現が議論される。これはただの話し合いではなく、北東アジア諸国の国家安全保障に現実の脅威をもたらす具体的なプロジェクトなのです」

朝日新聞などによると、自民党や日本維新の会の一部からは抑止力を高めるために核共有を検討するよう求める声が挙がっていた。一方で日本の岸田文雄首相は3月、非核三原則を堅持する立場から米国との「ニュークリア・シェアリング(核共有)」を否定していた。
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また、ノズドリョフ局長は、経済発展が著しいアジア太平洋地域において、将来の安定を破壊するかもしれない危険な傾向がみられると主張する。

「問題は米国が率いるグループの国々が、新しい分断線を引き、新しいブロックを作ろうとしていることだ。そのブロックの攻撃的な本質は周到にカモフラージュされている。だが、その発展とともに明らかになるだろう」

ノズドリョフ局長は、日本はこの新ブロック形成のプロセスにおいて積極的な役割を果たしていると強調した。
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