インドが中国を抜いて、世界一の人口を誇る象徴的な国になる日もそう遠くはない。これにより、従来は中国と競合していたインドの地位が、世界の舞台で大きく向上する可能性がある。
国連の報告によると、インドと中国は現在、それぞれ約14億人の人口を擁している。しかし、国連の専門家によると、インドは今後20年間で人口が大幅に増加し、同時に、中国の人口は2023年までに完全に減少すると予想されている。インドで最も影響力のある新聞「ザ・タイムズ・オブ・インディア」の情報を引用し、ワシントン・タイムズ紙が報じたところによれば、インドでは毎日6万3000人超の新生児が生まれているが、中国では約2万9000 人に過ぎない。
同紙のインタビューで、米国の南アジアの専門家であるマイケル・クーゲルマン氏は、インドを世界で最も人口密度の高い国にすることは、長年に渡り、そして現在でも克服できていない問題のいくつかを悪化させることになると警告した。これまでのところ、インドの人口増加は恒常的な貧困と失業を助長するだけであり、同国政府はその「人口学的なボーナス」の利益を得ることができていない。実際、報道によると、世界銀行の統計データでも、インドが国内総生産(GDP)の世界ランキングで上昇し続けていることが示されているが、中国や米国に「経済的挑戦」を挑むには、まだ道のりが長い。統計では、2021年にインドはGDPで世界6位にとどまり、現在人口約6500万人のフランスをわずかに上回ったに過ぎない。
ワシントン・タイムズ紙によると、中国の出生率低下の主な原因は、中国がまだ貧しかった1980年代に人口増加を抑制するために同国政府が始めた「一人っ子政策」の長期的な影響によるものだという。
しかし、近年、当局はこの政策を緩和しようとしており、2016年には1家族子供2人、2021年には3人まで子供を持つことが許された。しかし、時を逸し、中国は当面の間、経済発展を刺激する「人口学的なボーナス」に頼ることは難しい。
通信社「スプートニク」は以前、中国の出生率の記録的な低下について報じ、その中で専門家は、こうした傾向が長期化すると見通した。
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