ロシア政府は8月3日、「サハリン2」の事業を引き継ぐ新会社の設立を決定したと発表した。
サハリン2は日本のLNG輸入量の約9%を占め、東京電力と中部電力が出資するJERAや東京ガス、広島ガスなど8社が比較的安価でのLNG調達が可能な長期契約を結んでいる。
関係者によると、ロシアの新会社から日本の各社に対して、条件を変更しないとする通知が今月10日前後に届いたという。
産経新聞によると、ある調達先の関係者は従来と同様の契約条件が提示されていることに胸をなでおろしているが、「欧州がそうされたように、後から一方的に契約変更を求められる可能性もある」と警戒する声もあるという。
日本の西村康稔経産相は17日、「サハリン2」に出資する三菱商事の中西勝也社長に対し、同事業を引き継ぐ新会社への出資を前向きに検討するよう要請した。
5日には、当時経産相を務めていた萩生田光一氏が同事業に出資する三井物産の堀健一社長と面談し、新会社への参画を前向きに検討するように要請している。