仏 受刑者のためのゴーカートやプール 刑務所でのリアリティ番組スタイルの対抗戦でスキャンダルが勃発

フランスのテレビチャンネル「フランス2」によると、パリ郊外フレンヌ市の刑務所の受刑者と看守によるリアリティ番組スタイルの対抗戦を収めた動画がフランス社会に衝撃を与え、怒りの嵐を巻き起こした。フレンヌ刑務所のフェンスで囲まれた敷地内で、ゴーカートレースやプールでの綱引きなどが行われた。
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この動画は数十万回再生され、大勢のフランス人が憤りを示した。フランスの政治家、社会活動家、労働組合の代表者なども、刑務所での娯楽イベントを非難した。犯罪者が罪を償う代わりに楽しんでいることに誰もが例外なく憤慨した。さらに、娯楽に使われたお金は受刑者の差し迫った問題を解決するためにもっと有効に使うことができたはずだ。フランス2が報じている。
フランスの司法大臣は国民の怒りを無視せずに、この出来事を自身の管理下に置き、フレンヌ刑務所の上層部に説明を求めた。司法大臣は、再犯との戦いは社会生活に受刑者を組み入れることによって行われるが、もちろん、ゴーカートを通じてではないと述べた。
フランス2によると、刑務所長と娯楽プロジェクトを組織した人たちは、受刑者も気晴らしをする必要があるとし、受刑者の日常生活を楽にしたかったとして、自分たちの行動を正当化している。一方、この見方は社会の支持を得ていない。専門家らは、たった1日のためにゴーカートやプールを設置するのにかかった多額の費用は、過密状態によって衛生環境に深刻な問題があるフレンヌ刑務所の受刑者を嘲笑しているように見えるとの考えを示している。
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刑務所内の受刑者の処遇は、定められた衛生基準に従わなければならない。デンマークでは先に、元受刑者の男性が刑務所の収容状況をめぐって損害賠償を求めていた裁判で、刑務所側に4000ドル(約54万円)の支払いを命じる判決が言い渡された。
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