研究チームは、研究に参加した50歳から71歳までの男性17万人と女性12万2000人の合わせて約30万人の医療記録を分析した。男性1万8000人、女性9000人ががんと診断されていた。研究チームは研究過程で、21種類の悪性腫瘍を発症するリスクの性差を研究、評価した。研究チームは、行動(喫煙と飲酒)、身体計測(体重と身長)、ライフスタイル要因(身体活動、食事、薬剤服用)、家族や親せきの病歴(家族歴)を考慮した。
結果、研究チームは、男性のがん発症リスクが高い原因の11.2~49.5%がライフスタイル要因であるという結論に達した。悪い習慣を持つ女性にとって危険ながんは、甲状腺がんと胆嚢がんの2種類のみであることがわかった。
研究チームはまた、男性は女性よりも食道がんになる可能性が10倍高く、喉頭がんになる可能性は3.5倍、膀胱がんになる可能性は3.3倍、胃がんになる可能性は3倍高いことも明らかにした。さらに男性は、肝臓がん、皮膚がん、大腸がんや直腸がん、肺がんなどになる可能性も高いという。
研究チームによると、腫瘍性疾患におけるこのような大きな性差は、性ステロイドホルモンの存在によって説明される。男性ホルモンのテストステロンのレベルが高いとがんのリスクが高まるとすれば、女性ホルモンのプロゲステロンとエストロゲンは、がんを発症する確率がより低いことと関連している。女性のより強い自然免疫も大きな役割を演じており、これもがんに対する感受性を低下させているという。
中国の研究チームは先に、植物性タンパク質が抗がん剤になることを発見した。
関連ニュース