プラホボの住民たちは、同テレビ局の取材に対し、自分たちが78年間、文字通り「火薬庫の上で」生活していたとは知らなかったと語った。1944年、ドイツ司令部は旧ソ連の攻勢を止めるため、黒海船団(機雷と砲弾を満載した軍艦)をプラホボのドナウ川沿岸に沈めている。干ばつと前例のない川の浅瀬化により、少なくとも20隻のドイツ軍艦が川底ら姿を現した今、地元の人々は、今日、自分たちを脅かしている大惨事は、水不足ではなく、第二次世界大戦時から残されてきた爆薬と弾薬であり、それらが今にも爆発する恐れがあることに気付いたとCNNは報じている。
沈没したドイツ船の突き出た塔やブリッジ、壊れたマストが、川底に露出したがれきの中に見える。こうした事態から、現在、利用可能な航路は幅が100メートルに満たないという状況にある。専門家によると、露出したドイツ船の残骸とそこに残された弾薬や爆薬を処分するため、セルビアは約3000万ドル(約41億円)が必要だが、現在、この金額を用意することは簡単ではないと、CNNは指摘する。
通信社「スプートニク」は以前、前例のない干ばつと猛烈な暑さにより、 多くの国が非常事態の導入を余儀なくされていると報じている。イタリアでは、最も被害の大きい5地域で、このような宣言が発令されている。
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