同紙によると、実験は2022年7月29日から行われた。大小2種類のコメの種子を宇宙ステーション内に設けられた栽培土壌に植えた。すると、高茎種の苗は約30センチ、低茎種の苗は約5センチまで成長し、種子も得られた。
中国がコメやその他の農作物の種子を宇宙に送ったのはこれが初めてではなく、1980年代から行われていた。当時は宇宙という特殊な環境で、悪天候に強く、生産性の高いコメの種類を導き出すために調査がなされた。
だが、無重力や空気不足、放射線といった過酷な宇宙環境を克服し、完全なコメ栽培に成功したのは今回が初めてだった。今回収穫された種子の一部は地球での実験に利用され、残りはステーションに残され、次の栽培実験につなげる。記事では、宇宙のコメは未来の長期間宇宙探査において乗組員の食料供給にとって重要な意義を果たすであろうと指摘している。
「天宮号宇宙ステーション」の建設は2022年中に完了する予定。機内には一度に3人の宇宙飛行士が滞在でき、乗組員の交代時には6人まで搭乗できる。
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