「ハラスメントは基本的人権の侵害であり、自衛隊の正当性を揺るがす決してあってはならないことだ。ハラスメント防止対策になお一層しっかり取り組んでいく」
これより前、元陸上自衛官で自衛隊内で性被害を受けた五ノ井里奈さん(22)が防衛省を訪れ、こうした被害について全面的な調査を求める署名を浜田防衛相に直に手渡していた。五ノ井さんは自衛隊の勤務のなかで男性の自衛官によっていじめや暴行を受けたと主張している。加害者の3人に対しては捜査が行われたものの、起訴されることなく捜査は打ち切られた。
捜査が打ち切られた後、五ノ井さんはインターネットのオンライン署名サイトを通じて支援を呼びかけ、同時に「自衛隊内におけるハラスメントの経験に関するアンケート」を実施したところ、およそ150人の元女性自衛官らが、同様な経験をしたことが明らかになった。五ノ井さんの開始した署名運動にはすでに10万人を超す署名が集まっている。
防衛省はこの事態を受け、自衛隊内での女性自衛官に対するハラスメントの防止策を練るため、専門家らによる特別グループの設置が決められた。
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