IAEAによると、濃縮度60パーセントのウランが42キロあれば、更なる濃縮で核兵器が開発できるという。イランはすでに核兵器の製造に必要な量のウランを所持していることになる。前回の報告があった5月30日時点では、ウランの備蓄は43.1キロだった。
また、IAEAはイランが未申告の核関連施設3カ所にあるウランの出所について報告していないとしている。ラファエル・グロッシ事務局長は「イラン側が協力していないことを懸念している。現時点でこの問題の解決への進展は全くない」と話している。
先月末に米国を訪問したイスラエルのガンツ防衛相は、米国家安全保障担当のサリバン大統領補佐官と会談し、イランの核開発の阻止を訴えた。米国とイランはトランプ政権によって中止となった核合意の復活に向けて交渉を進めているが、イランと対立するイスラエルは新たな合意によってイランの核開発が止まることはないと主張し、危機感を強めている。
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