国歌
国歌は、最も簡単に変更できる事柄の1つだ。英国の国歌は『女王陛下万歳(God Save the Qeen)』で、「God save our gracious Queen…」という歌詞から始まるが、チャールズ3世の即位により、『国王陛下万歳(God Save the King)』に変わり、歌詞も「God save our gracious King…」に変更されることになる。
旗
紙幣と硬貨
現在、女王の顔が描かれた紙幣は45億枚流通しており、これは総額800億ポンド(約13億円)に相当する。この紙幣のデザインを新国王のものに変更するには、少なくとも2年かかる可能性がある。チャールズ3世の顔を描いた新しい紙幣・硬貨のデザインは、バッキンガム宮殿と議論し、決定するとみられる。エリザベス女王の顔は、カナダの20ドル紙幣、ニュージーランドの硬貨、東カリブ海の国々の中央銀行や他の地域の英連邦が発行するすべての硬貨と紙幣に描かれている。
祈りと忠誠の誓い
エリザベス女王は英国国教会の「信仰の擁護者であり、最高統治者」だった。1662年に改定された「聖公会祈祷書」には女王の祈りが記されている。その一節には、「女王が常にあなたの意志に気持ちを向け、あなたの道を歩むことができるように、あなたの聖霊の恵みを女王に新たに満たしてください」という神への祈りが記されている。これらは、新国王のための祈りの言葉として修正される可能性がある。
英国の国会議員は、王冠に忠誠を誓わない限り、庶民院(下院)の会議に出席することも、議論することも、投票することも、給与を受け取ることも許されない。議会では新国王に配慮した文言が適宜変更され、国会議員は新国王に忠誠を誓うための新たな宣誓を行わなければならない。
英連邦の加盟国
女王の崩御は、英国の君主を国家元首として承認している英連邦の一部の国々(14カ国)にとって、深刻な出来事だ。 多くの場合、それらの国々の憲法では、エリザベス2世が国家元首であると記されているため、憲法を改定する必要がある。これに関連して、英連邦の一部の国々(ベリーズやジャマイカなど)では、国民投票が必要となる場合がある。
またこの14カ国では、国家元首の件以外にも憲法の文言には女王の名前が多く登場しているので、憲法の見直しを行う必要がある。
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