イーサリアムのアップデートは、地球環境への配慮と企業の負う二酸化炭素排出量削減の必要性が動機となっている。新しいアルゴリズムのおかげでイーサリアムはエネルギー消費量の大幅削減に成功した。
今回のアップデートでイーサリアムのアルゴリズムはPoW(Proof-of-Work)から PoS(Proof-of-Stake)に移行した。
PoW のコンセンサスアルゴリズムは、ブロックチェーンを稼働させ、取引を実行し続けるために複雑な数学的計算を必要とする。計算のためには、暗号通貨の採掘者(マイナー)は強力なコンピュータを使わないとできない。暗号業界では、デジタル資産を生産するこの方法のみをマイニングと呼び、他の仕組みにはこの言葉は使われない。
暗号通貨のコミュニティはマイニングに膨大な電力を必要とすることから、環境保護活動家からの非難を浴びることが多い。ケンブリッジ大学の試算で、ビットコインのマイニングだけで世界のエネルギー消費の約0.5パーセントを占めているという結果が出ている。これを受けてイーサリアムは、より地球に優しいアルゴリズム、大量の処理能力やエネルギーを必要としないPoS(またはスタッキング)へのネットワークの移行を決定した。新たなネットワークでは、ブロックチェーンの稼働は暗号通貨の保有者が管理し、コインの保管に対して報酬を得る。
関連ニュース