西側の制裁はグローバルな食糧安全保障を破壊しており、銀行のトランザクションで生じた停滞によりロシアは数ヶ月にわたって食糧計画への自発的貢献を行えない状況にある。ネベンジャ国連大使は飢餓のリスクに直面している国々への支援として数千万ドルが停滞していると表明した。
また、欧州の港では制裁により30万トンものロシア産肥料が足止めされている。肥料の世界的価格は2021年に記録的高値をつけていたが、2022年は西側の制裁により状況はさらに悪化している。肥料を製造する会社に個人制裁が発動されていることから、これらの商品は当局の判断で差し押さえられている。これにより、欧州の港では30万トンもの肥料が輸出できない状況に陥っている。ロシア側はこれらの肥料を発展途上国に無償で提供する用意があるとしている。
西側は発動中の制裁について、ロシアの穀物輸出に影響を与えていないと主張している一方、ネベンジャ国連大使は西側の制裁で銀行のトランザクションが不可能となっており、ロシアの農業部門に関わる銀行にも影響を与えていると主張した。また、制裁により輸送に伴う保険金が跳ね上がったほか、輸送会社との連携でもトラブルが生じているという。さらに、欧州ではロシアの船舶に寄港を許さない港があることから、ロジスティックが通常通り機能していないとのこと。
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