キルギス当局によると、軍の犠牲者は遥かに多く、具体的な犠牲者数については現在、特定が進められているという。民間人は速やかに退避されたものの、軍はタジキスタン側からの攻撃を受け続けたことにより、被害が膨らんだという。民間人の負傷者87名のうち、5名は重傷で、手足を切断する手術を受けている。
双方は停戦で合意しているものの、キルギス側によると、タジキスタンは依然として発砲しているとのこと。
これよりも前の14日、両国の国境付近の情勢が激化。キルギス側によると、タジキスタンの国境警備隊が同日、タジキスタン国境に接するキルギスのバトケン州に侵入し、「戦闘態勢に入った」という。銃撃戦が始まったが、戦闘はその日のうちに停止した。
新たなエスカレーション
キルギス国境局は、タジキスタンがすべての協定に違反し、「国境と民間施設を不当に攻撃している」と非難し、停戦を呼びかけた。キルギス外務省によると、タジキスタン側はこれよりも前に、キルギスとの国境に軍隊と重装備の兵器を配備したという。また、キルギス政府は、国境地域から民間人を避難させ始めたと発表。
一方、タジキスタン政府はキルギス側を非難した。タジキスタン国家安全保障委員会によると、キルギス国境警備隊がタジキスタン国境の前哨基地に向けて迫撃砲を発射し、複数の村に「武力攻撃」を行った。