防衛省は、2026年度末から新型の艦艇「哨戒艦」の導入を検討する。武器は最小限に絞られ、レーダーのような相手の動きを探る装備が中心。通常の護衛艦が担う対艦や対潜水艦、対航空機の戦闘や機雷掃海といった機能は持たず、平時の警戒監視と情報収集の体制を拡充する。
日本経済新聞の報道によると、同規模の護衛艦と比べて4分の1の要員で運用できる特性をいかし、人手不足の状況でも12隻以上を就役させる想定だという。
1隻あたり90億円になる見込みで、2023年度予算の概算要求に4隻分の関連経費を計上した。
同紙は、哨戒艦の導入は要員不足でも艦艇数を増やすための方策となり、戦闘機能が限定的でも自衛隊の艦艇が出動すること自体が抑止力になるとの特長を挙げている。
また、警戒監視や情報収集を哨戒艦に任せることで、護衛艦がミサイル防衛や有事に備えた訓練などの本来の業務に注力しやすくなると指摘している。
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