露・欧州つなぐパイプラインに非常事態、デンマーク沖 ガス漏れか

バルト海に浮かぶデンマーク領のボーンホルム島沖で、ロシアと欧州をつなぐ海底ガスパイプライン「ノルドストリーム2」に非常事態が発生した。パイプラインの運営会社が発表した。原因はガス漏れとみられており、現場から半径5海里(約9.2キロ)の範囲には立ち入り禁止区域が設定された。
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「沿岸警備当局との協力のもと、ボーンホルム島南東のデンマークのEEZ(排他的経済水域)内で非常事態が発生したことが明らかになった」

運営会社によると同日、技術用ガスで満たされたパイプラインの管の圧力が急激に低下したのが確認されていた。このことは周辺海域に面するドイツ、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ロシアの沿岸警備当局に通知された。
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一方、デンマークの海洋当局も同日、「ノルドストリーム2」の不具合について発表。暫定情報として、ガス漏れが原因とみられるとして、周辺を航行する船舶に注意を促していた。
「ノルドストリーム2」はロシアからドイツなど欧州にガスを供給するパイプラインで、2021年に建設が完了した。だが、ドイツ政府は供用開始前の2月、ウクライナ情勢を背景に「ノルドストリーム2」の運営会社の許可を停止。プロジェクトは事実上の凍結状態となっている。
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