ロシアは欧米に扇動された核のレトリックに参加したくはない=ぺスコフ大統領報道官

ロシア大統領府のドミトリー・ぺスコフ報道官は、世界が第3次世界大戦の危機に瀕して、なんとかバランスを取ろうとしている今、ロシアはウクライナや西側諸国と違って、核をめぐる紛争を煽ることは好ましくないと考えている、と述べた。
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核のレトリック

ぺスコフ氏は次のように述べている。

「ここ数週間、おそらく米国を中心とする西側諸国の様々なレベルで煽られている核のレトリックについて、我々はその一端を担うことを望んでいない」

ペスコフ氏はまた、ロシアは、例えば米国のように、国際社会に脅威を与え、ヒステリーを起こすつもりはないと指摘した。特に先日、ホワイトハウスのジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)が、ウクライナ情勢をめぐってロシアが核兵器を使用すれば、プーチン大統領は「正当な標的」になると発言している。この発言に対し、ぺスコフ報道官は「ロシア大統領の安全は、すべての起こり得る脅威を勘案した上で、適切なレベルで確保されている」と述べた。
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ウクライナへの攻撃停止を求めるオーストリアの呼びかけについて

またペスコフ氏は、ウクライナの施設への砲撃についてロシアを非難したオーストリアには、そのような発言をする権利はないだろうと強調した。ロシアにウクライナへの攻撃をやめるよう求めているウィーンは、ウクライナによるロシアの重要インフラへの攻撃をまだ一度も非難していないからだ、とぺスコフ氏は指摘している。

ウクライナとの協議の可能性について

ぺスコフ氏は、ウクライナに関する会談の可能性について米国はロシアと協議しておらず、ウクライナがロシアとの交渉を法的に拒否した今となっては、このイニシアティブはほぼ全く不可能であると述べた。ただしぺスコフ氏は、プーチン大統領とトルコのエルドアン大統領の会談の中でエルドアン氏が提案した、ロシアと欧米のウクライナ問題に関する協議開催について議論することは否定しなかった。
ペスコフ氏はこれより前、ロシアと欧米の関係について触れた中で、危機的状況が交渉のテーブルを囲むことで終わるように、いかなる対立も緊張緩和で終わるものだが、それがすぐに起こるとは思えない、と語った。
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