再編「サハリン1・2」をめぐる状況

日本政府、「サハリン1」新会社について関係者と詳細を検討=西村経産相

日本の西村康稔経済産業相は11日、ロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン1」の新たな運営会社について、関係者とともに詳細を協議し、今後の対応を検討すると明らかにした。
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西村経産相は、定例会見で「『サハリン1』からは今年5月以降、原油の輸入はゼロとなっている。このため、今回の大統領令が、直ちに我が国の原油の安定供給に影響与えるものではない」と説明。
一方で「原油輸入の9割以上、いまや95%にも及ぶ量を中東に依存する我が国にとって、(ロシアは)中東以外の貴重な調達先である」とし、「『サハリン1』のエネルギー安全保障上の重要性は変わらない」との認識を示した。
西村経産相は、今回の大統領令により、新会社が設立されてから1カ月以内にSODECOとして新会社に参画する同意を行うかどうかの判断が必要になると指摘した上で、「現在、詳細な条件や手続きについて確認している。今後、関係者とよく協議をして具体的な対応を検討する」と話した。
再編「サハリン1・2」をめぐる状況
「サハリン2」からの撤退は日本にとって不合理なもの
ロシアのプーチン大統領は7日、「サハリン1」の運営会社を新たに設置し、 米エクソン・ネフテガス社のあらゆる権利、義務を移行させるよう指示した「サハリン1」の新たな運営会社は全株式の再分配が完了するまで露ロスネフチ社の子会社、サハリン・モルネフテガス・シェリフ社が引き受ける。同社は株式の再分配後も運営会社に任命される可能性がある。
「サハリン1」の現運営会社エクソン・ネフテガス社(エクソンモービル社の子会社)は株式の30%を保有していたが、3月にはプロジェクトからの撤退を表明した。現在、天然ガスと石油の掘削は完全に停止している。「サハリン1」の他の株主はロシアのロスネフチ(20%)、日本のSODECO・サハリン石油ガス開発(30%)、インドのONGC(20%)が保有している。
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