トラス首相は、BBCのインタビューに対し「私は、この国のために成果をあげるべく選ばれたので、この職に留まる。次の総選挙では保守党をリードする。我々は今、非常に困難な時を迎えており、やるべきことをやらずに、保守党について話す時間を費やす余裕は無い。これが同僚への私のメッセージだ」と述べた。
また、トラス首相は「犯した過ち」の責任を取り、謝罪したいと付け加えた。
「私は責任を取り、謝罪したいと思う。私は、人々がエネルギー料金の高騰や高額な税金の問題に対処するのを助けたかったが、私たちは行き過ぎ、早すぎてしまった。私はこれを認める」と話した。
トラス首相率いる英国政府は、経済支援に向けた新たな計画に対する批判の嵐に直面している。政府が計画実現に向け、国家債務規模を拡大することが懸念されている。クワジ・クワーテン前財務相によって議会に提出された計画は、大型減税策を柱としていた。発表後、5年物英国債の利回りは4.6%と2008年以来の高水準に上昇。これは国債の需要が減少したことを意味する。このため、ポンド相場は急落し、1ポンド=1.054ドルの歴史的安値まで下落した。
14日の金融市場の状況を受け、トラス首相は前ジョンソン政権時代に提案され、自身が撤回した法人税を19%から25%に引き上げる方針を発表した。この減税措置は英国経済を下支えするものとして、より多くの企業が英国経済に投資することを想定していた。こうした経済政策をめぐるドタバタ劇のなか、クワーテン財相はトラス首相の要請を受けて辞任。後任にはメイ政権で外相を務めたジェレミー・ハント氏が任命された。
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