講演でラブロフ外相は、ウクライナ政権は長年、ドンバス地域の人々に対し、ロシア語の教育、マスメディアや文化など様々なものを禁止し、迫害してきたと主張。「ウクライナ政権は8年の長きにわたり、ドンバスを爆撃し、女性や子供を殺してきた。西側諸国の同僚たちは誰も、ウクライナにおける憲法違反の国家転覆の作者と演奏者によって迫害された人々を保護しようと、一言発する暇さえ見つけなかった」と述べ、西側諸国を批判した。
日本を含む西側メディアではウクライナの立場だけが真実とされ、現地取材を行わないままにロシアの主張は「一方的」「フェイク」などと決めつける傾向がみられる。こうした西側メディアの態度を念頭に、ラブロフ外相は次のように続けた。
「西側のメディアは一度たりとも、もしかしたら例外はあるかもしれないが、ドンバスを訪れることなく、ミンスク合意の履行・不履行に関して起こったすべてのことに関し、専らキエフ(キーウ)政権の立場だけに焦点をあててきた」
また、ラブロフ外相は新米外交官を前に、嫌ロシア感情がはびこる現在の西側諸国で外交官として働くことの意義について次のように述べている。
「西側諸国で従来の公務を維持する意味はないし、願望もない。我々の人々(編注:西側諸国に駐在するロシア人外交官)はとても人道的とはいえない環境で働いている。彼らに対してはいつも問題が作られるし、身の危険もある。重要なことは、欧州がロシアから閉じこもることを決め、全ての経済協力を中止してから、あそこには仕事がないことだ。好きになるよう強要することはできないのだ」
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