NATOの元将校、欧州共通防空システムの欠点を指摘

北大西洋条約機構(NATO)の位の高い核砲兵将校だった欧州の専門家、ピエール・アンロ氏は、欧州共通の防空システムについて、初めから失敗する運命にあると考えている。
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ドイツ主導の欧州15か国はNATO本部で先に、欧州共通の防空システム「スカイシールド」の構築を目指すとする議定書に署名した。報道によると、スカイシールド・イニシアチブには、ドイツのほかにベルギー、英国、スロバキア、ノルウェー、リトアニア、ハンガリー、ブルガリア、チェコ、フィンランド、ラトビア、オランダ、ルーマニア、エストニア、スロベニアが参加した。
アンロ氏は、「シールド(盾)」の構築には何年もかかるだろうと指摘した。

「この『欧州』のシールドにはたくさんの穴ができる。その構築に参加する意向を表明したのはたったの15か国だからだ。これでは足りない。どうやらフランスとポーランドはプロジェクトへの参加をすでに拒否したようだ。滑り出しが悪い」

アンロ氏はまた、欧州は資金が足りなくなる恐れもあると強調した。同氏によると、防空システム「パトリオット」の範囲は限られており、これはミサイルのバッテリー数が増えることを意味する。アンロ氏は「ミサイルのバッテリー1個あたりの価格は10 億ドル、ミサイル1発あたりの価格は100万ドルだ」と指摘し、現在の状況ではプロジェクトの資金を支払うことはできないとした。
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またアンロ氏は、対応する時間があまりにも短いため、「欧州のシールド」はロシアの新世代極超音速ミサイルに対しては非効果的だとの見方を示している。アンロ氏は、「穴」が原因で欧州の空間では効果が高いレーダーシステムさえ役に立たないだろうと指摘した。
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