請願書には次のような文面が掲載されている。
「これはエジプトを愛する人であればだれでも署名できる請願書です。我々は大英博物館とルーヴル美術館に、違法に持ち出されたロゼッタストーンとデンデラ黄道帯の返還を要求します」
署名活動はハヴァス氏個人のサイトやSNSで開始された。
ハヴァス氏はこの遺跡の返還要求を2011年の時点ですでに実現したいと望んでいたものの、当時の特殊な事情がこれを阻んだと説明している。ハヴァス氏は遺跡は返還後、来年2023年の初頭に開館予定の大エジプト博物館(GEM)に展示されると語っている。
ハヴァス氏は次のように指摘している。
「これらの象徴的な遺産がエジプトに返還されれば、西洋の博物館らがコレクションを脱植民地化し、過去の行いを償うという構想に取り組んでいることを示す重要な印になる」
ハヴァス氏は数年前から、エジプトから違法に持ち出された古代遺跡を取り戻すプログラムを積極的に行っている。
植民地時代のエジプトからは何万点もの古代遺跡が持ち出されていた。エジプト観光省によれば、盗難、持ち出しにあった歴史的財産、遺跡は2015年から現在までの間に29,000点以上が回収されている。
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