事件が起きたのは7月9日の夜。米兵男性が逗子市の海岸近くの路上を歩いていた5人を突き飛ばし、顔面骨折などの怪我を負わせた。当時、警察官が男性を取り押さえたものの、目撃証言しかなかったため逮捕に至らなかったという。
この事件を受け、同市の桐ヶ谷覚市長や市議会が米軍側に謝罪を求めていた。その男性は「被害者に謝罪したい」と話しているという。県警は書類送検にあたって起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
米軍横須賀基地や厚木基地を抱える神奈川県では、米軍兵士による事件がたびたび起きている。2017年9月、逗子市の逗子海岸で横須賀基地所属の米軍兵士が口論となった日本人2人を殴打する事件が発生。2019年2月には、厚木基地所属の米兵が海老名市の民家に侵入する事件が発生した。2021年10月、横須賀市では、横須賀軍基地所属の米兵が酒に酔った状態で横須賀市新港町 の埠頭警備事務所に侵入しようとした際に、制止した警備員の顔を殴打する傷害事件が発 生した。同年11月、厚木基地所属の軍人が運転する車両が綾瀬市内の交差点でバイクと衝突。バイクを運転していた同市民の男子高校生が亡くなった。