米軍兵士の自殺率は上昇し続けている

米軍兵士の自殺者数は増え続けており、2021年にはその数が176人に上ったことが分かった。米国防総省は、自殺の原因は心理的外傷ではなく、経済的な理由や個人的な理由だとみている。
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イランのテレビ局「Press TV」によると、米軍兵士の自殺者数の増加は、生活の質の低下が背景にあるという。米軍高官は、兵士の精神的健康に主な影響を与えるのは生活の質だと明らかにしている。その高官によると、米軍の自殺者の大半は、戦闘中に受けた心理的外傷とは関係がなく、経済的問題や人間関係の緊張や、個人的理由に関連しているという。また、兵士は個人所有の銃器で自殺することが多い。
同局によると、米軍兵士の自殺件数の増加と、セクシャルハラスメントの報告の増加が同時に起きている。セクハラの報告件数は2021年、前年の2020年に比べて25.6%増加。この増加率は米国の平均を大幅に上回っているという。
これよりも前の3月、米国防総省は米軍の自殺者が増え続けていることから、軍内部の自殺について調査を行う独立委員会の設置を決定した。
日本ではどうなっている?
米国防総省は、米軍の生活環境において経済面を改善することで、米軍の自殺問題を解決できると考えている一方で、日本は自衛隊の隊員の自殺を防ぐために、メンタルヘルスなど精神面での支援を重視している。2006年の自衛隊員の自殺者数は100人を超えていたが、ここ数年は自衛隊員の自殺者数は減少傾向にあり、2020年は66人だった。2021年版の防衛白書によると、自衛隊は2020年度、同僚や上官からの暴行やパワハラなどの嫌がらせを受けた隊員に対応する弁護士によるハラスメント相談窓口を設置した。
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