共同通信の指摘によると、発生から半世紀余りを経て初公判を迎えた事件は、事件現場にいたかどうかが争点となり、関係者の記憶などをどう判断するかが焦点となる。
起訴状によると、1971年11月14日、米軍駐留を認めた沖縄返還協定に反発する学生らが渋谷で暴徒化。大坂被告は他のデモ参加者と共に、警備中の新潟県警の中村恒雄巡査(当時21)を鉄パイプなどで殴り、火炎瓶を投げつけて殺害したとされる。他にも警察官3人が重傷を負った。
大坂被告は、1972年に指名手配された。2017年、大阪府警は広島市内の中核派のアジトを捜索した際、大坂被告を発見。公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。大坂被告は黙秘を貫き、捜査への協力を拒んだが、DNA鑑定によって身元が確認され、警視庁が渋谷暴動事件での殺人容疑などで再逮捕した。
東京地裁は今年3月、「裁判員が中核派の加害対象になる恐れがある」と判断し、大坂被告の公判を裁判員裁判の対象から除外した。
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