ベイリー氏は「我々の懸念は、物事が手に負えなくなると、迅速に悪化する可能性があり、その後、やらなければならない仕事がたくさんあるということだった。そのため、迅速に介入し、断固として介入する必要があった」と述べた。
ベイリー氏のリーダーシップの下で、銀行は国債を積極的に購入し始め、この目的のために193億ポンドをかけた。
ベイリー氏は、市場の大規模な暴落のリスクについての質問に、「我々が介入したとき、(暴落まで)数時間が残っているというメッセージを市場から受け取っていたと言える」と答えた。
これより前、英首相に10月25日に就任したリシ・スナク首相は、英国が深刻な経済危機に直面していると述べていた。
リズ・トラス政権の決定に対する市場の反応は、かなり明確なものとなっていた。ポンドは急落し、取引時間中に1ポンド=1.054ドル(約158円)という記録的なポンド安となった。この値動きに対し、イングランド銀行は自国通貨を守るためには金利を上げるしかないと判断。結果として住宅ローンの金利が上昇した。これにより、中流階級の不動産所有者の間でパニックが起きた。
トラス氏自身も経済支援策の調整が必要であると認めていた。また、国際通貨基金(IMF)も、トラス政権の経済策を厳しく批判していた。
リズ・トラス氏は就任から2カ月足らずで辞任した。
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