報道によると、10月30日、4人の乗組員が乗ったヨットがスペイン北西部のガリシア州から出航。異変が起こったのは2日後の11月1日。突然船体が揺れ、後方で大きな音がした。そこで初めて、4人は自分たちがシャチの群れに囲まれていることに気がづいたという。
シャチは全部で7頭。強靭な顎で船体を攻撃し続け、ついに全長12メートルのヨットには穴が開いた。
船内には急速に海水が流れ込んできたため、4人は船上に避難、救難信号を発信した。その間、近くを通りかかったスウェーデンの船に全員無傷のまま救助されたという。
現場には救助隊も到着。沈むヨットを横目に、4人はポルトガルにある港へ到着した。
乗組員は当時の状況について、「シャチはただ遊んでいるだけで、船は大きなダメージを受けていないだろうと信じていた。そのため無線で救助を求めることはせず、シャチがいなくなったら被害状況を確認しようと思っていた」と語っている。