仮想通貨大手FTXが破産申請 買収騒動に自社トークン暴落でとどめ

仮想通貨(暗号通貨)取引所大手の米FTXは11日、米国法に基づく破産を申請するとツイッター上の公式アカウントで明らかにした。業界最大手のバイナンスによる買収案が立ち消えとなった騒動のあと、FTXが独自に発行していた仮想通貨トークン「FTT」が暴落したことによってとどめを刺された形だ。
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「FTX社は米破産法11条に基づいて破産を申請する」

FTXはツイッター上でこのようにプレス・リリースを公表した。破産は「FTX Trading Ltd.」のほか、「West Realm Shires Services Inc.」「 Alameda Research」といった系列会社130社以上に関連するという。
サム・バンクマン=フリードCEO(最高経営責任者)は辞任し、かつて存在したエネルギー取引大手「エンロン」破産後の債務整理に関わったとされるジョン・レイ3世が新たなCEOに就任する。
ビットコインが暴落
これに先立つ8日、業界最大手の米「バイナンス」のCEOで中国系カナダ人のチャンポン・ジャオ氏は自身のツイッター上で、経営危機に陥っていたFTXから「助けを求められ、顧客を助けるために」、買収に向けて財務状況などを最終判断をするための買収監査(DD)を近く実施すると明らかにした。
だが、10日にバイナンスはFTXの買収案の取りやめを発表。FTX社の顧客の資金の取り扱い方や米政府による「疑惑」の調査に関する情報をふまえて決定したとしている。チャンポン氏も「悲しい日だ、やってみようと思ったけど」とツイッター上に投稿している。
その後、FTX社が独自に発行している仮想通貨トークン「FTT」は大暴落し、とどめを刺される形になった。日本時間8日午前には1トークン=3200円台で取引されていたが、わずか2日で10分の1まで下落し、11日午前4時現在では370円前後で取引されている。
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