穀物合意 現状と今後の展開

ロシア、穀物合意で1500万トンの穀物を貧しい国に輸出

ロシアは国連やトルコが仲介したいわゆる「穀物合意」に基づき、これまでにアフリカや東南アジアの発展途上国や最貧国を中心に1500万トン以上の穀物を輸出した。18日、タイ・バンコクで開かれているAPEC(アジア太平洋経済協力会議)でロシア代表のアンドレイ・ベロウソフ第1副首相が明らかにした。
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ベロウソフ第1副首相は次のように述べている。

「ロシアはすでに1500万トンの穀物や有機肥料を輸出した。しかも、それらは発展途上国や最貧国に向かっている。特に穀物に関しては、約9割がアフリカや東南アジアに供給されている」

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また、国連の貿易開発会議(UNCTAD)によると、ロシアからの次の穀物輸出は肥料不足に苦しむ西アフリカ諸国に送られる可能性があるという。
「穀物合意」はロシア、国連、トルコ、ウクライナの4者の協議によって7月末に結ばれた2つの協定。
一つはウクライナの黒海沿岸の港からのウクライナ産穀物などの輸出に関する協定で、18日で期限を迎えたが120日間の延長が決まっている。もう一方はロシアと国連の間に結ばれたロシア産食品や肥料の世界市場への輸出に関する協定で、国連はロシア産農産物などへの様々な輸出制限の撤廃に責任をもつとしている。期限は3年間となっている。
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