欧州はロシア産天然ガスの代替を求めているが、核燃料の供給国については「忘れている」

ロシアがウクライナで特別作戦を展開する中、欧州諸国はロシアの天然ガスを「排除」することに必死になっており、原子力発電に望みを賭けている。英紙「デイリー・エクスプレス」が、このように報じている。同紙によると、ロシアとカザフスタンは世界で供給される核燃料の約42パーセントを占めている。
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英サセックス大学科学政策研究ユニット(SPRU)のポール・ドーフマン教授によると、原発は国内のエネルギー不足の解消に役立つと主張する欧州の政治家は、欧州連合(EU)のウラン輸入量の20%がロシアからであることに「言及することを忘れている」という。ドーフマン氏は、もしウランの供給が削減される可能性があれば、それはエネルギー価格が再び高騰することの引き金になり得ると指摘している。
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米紙「ザ・ヒル」は13日、欧州では、ロシアからの核燃料の供給をめぐって論争が起きていると報じた。この件について同紙は、「最近、ポーランド、アイルランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ドイツが、ロシアへの資金提供を避けるために、ロシアの核燃料の輸入を禁止するようEU に勧告したとき、ハンガリーとフランスは吠え、ブリュッセルは目を閉じた」という表現で伝えている。
スプートニクは先日、米国で開発中の小型原子力発電所は、ロシア産ウランに完全に依存する可能性があると報じた。その開発中の原子炉は、高純度低濃縮ウラン(HALEU)を必要としている。HALEUは、ウラン235の濃縮度が最大20%のウラン燃料のことであり、HALEUを製造しているのは、ロシア国営原子力企業「ロシアトム」傘下の「テクスナベクスポルト(TENEX)」のみである。
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