セメル火山が最後に噴火したのは2021年12月。当時、噴煙柱は高さ12キロに達し、空一面を覆い尽くした。当局は火山危険度の最高の4を宣言し、避難民の数は1万人以上に及んだ。死者57名、行方不明者23名、数百名が重症の火傷を負い、5205棟の家屋と数棟の公共施設建築物が破壊された。
2022年12月4日に始まった今回の噴火は、昨年に匹敵するほどの大きな噴火になると見られている。フランス24の報道によると、高さ15キロの火山灰が地平線上を暗く覆いつくしており、火山灰は近隣の村々に降り注いでいる。溶岩流から逃れ、家を捨て、仮設のシェルターに収容された住民はすでに2000人に達した。
島の火山危険度は最高のレベル4が宣言された。近隣の住民には火山から8キロメートル圏内に入らないよう勧告がなされた。これほどの大噴火に日本の当局も現在、噴火の影響を調査している。津波発生の危険性があった場合、波は沖縄まで届く恐れがある。
先月、11月、ロシア極東カムチャッカ半島のクリュチェフスカヤ火山も噴火を開始した。同火山は海抜4850メートルとユーラシアにある活火山の中では最も標高が高い。ロシア科学アカデミー極東支部は、クリュチェフスカヤ火山の噴火は数週間から1年程度続く可能性があると見ている。
同研究所は、「ユーラシア大陸最高峰の活火山、クリュチェフスカヤ火山の頂上で噴火が始まった。光る火山弾が1時間に最大10回の頻度で爆発している。研究者らは、溶岩流が火山付近の川筋に流れ込むと予想している」と発表している。
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