在米ロシア大使館 35年前のソ米首脳会談を振り返りコメントを発表

1987年12月8日から10日にかけて、米国の首都ワシントンでソ米首脳会談「ワシントン・サミット」が行われた。この会談では、射程500〜5500キロの中距離核戦力を全面的に禁止する「中距離核戦力全廃条約」が署名された。この条約への署名は、学術界だけでなく、双方にとっては当時の重要な成果であると、在米ロシア大使館はコメントしている。
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ソ連のゴルバチョフ書記長と米国のレーガン大統領の考え方に違いはあっても、両首脳はパラダイムを変え、公然たる対立から妥協への模索へと移行する必要性を認識していた。在米ロシア大使館は、ある問題に対するアプローチや解決策が一見強引に見えても、相手の話に耳を傾け、心に寄り添い真の意味を理解すること、国家の安全に対する懸念を受け入れること、そして重要なことは、大勢の聴衆の前でごまかそうとしないことが重要であると指摘している。
ロシアは米国に誠実な仕事をするよう呼びかけている。在米ロシア大使館はロシアの利益を無視し、信念と優越感に基づいた思慮のない米国の外交政策は、すでに世界だけでなく米国自身にも大きな問題をもたらしているとの考えを示している。
また、在米ロシア大使館は、ロシアは過去から教訓を学び、米国が信頼できないことを十分認識していると指摘した。ロシアは、条約に基づき1991年6月までにソ連が1846基のミサイルシステム(戦闘任務についていないものも含む)を破壊したが、米国が破壊したのは846基だった。
最後に在米ロシア大使館は、ロシアは、対等な権利の原則に基づき、安全保障上の懸念が考慮された上で、対話の用意があると結論づけている。
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