米放送局CNNやCBSによると、米国では21日以降、雪の影響による死者が少なくとも19人に上っている。
そのうちオハイオ州では高速道路で車約50台が巻き込まれる多重事故を含め、州内各地で悪天候による事故が相次ぎ計8人が死亡。ミズーリ州でも交通事故で凍結した車が制御を失い1人が死亡した。また、ケンタッキー州でも3人が死亡し、2人は事故、1人は「安定した住居を持たない人」だったという。
また、米国では23日、大雪の影響で100万戸が停電。空の便も混乱し、23日夜以降に全土で計5800便以上が運休となった。
米気象観測当局によると、今回の嵐は広範囲に大量の雨や雪、霜氷をもたらし、米国の全人口の約60パーセントにあたる2億人以上が気象警報・注意報の発令下にあるという。嵐は週末まで続くと見られており、北極地域から強力な寒気が米中部・東部に流れ込み急激な気温の低下をもたらすとみられている。
日本でも17日からの断続的な大雪により、各地で交通への影響や、路面の凍結による転倒事故などが相次いでいる。NHKが総務省消防庁のまとめとして伝えたところによると、23日午後4時時点で9人が死亡し、48人がけがをした。死亡の内訳はそれぞれ北海道で1人、青森県で1人、秋田県で2人、山形県で1人、新潟県で3人、石川県で1人となっている。
新潟ではこれまでに雪で埋まった車のなかで暖をとっていた女性が死亡している。原因は雪で車のマフラーが塞がれたことによる、一酸化炭素中毒だとされている。大雪でやむを得ず車が立ち往生してしまった際は、定期的にマフラーの除雪をするなどの対策が必要だ。