ニューヨーク市 特別職「ネズミ皇帝」設置 大都市を襲うネズミ大群と戦うポスト

ニューヨーク市ではコロナ禍でネズミが大繁殖し、エリック・アダムス市長はネズミ対策関連法案を可決し、ネズミ大量駆除責任者として専門家を任命するはめになった。英紙ガーディアンが伝えている。
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アダムス市長は2023年1月に同ポスト就任1年を迎える。この間ずっとアダムス氏はネズミ対策を積極的に行ってきた。同氏の主導のもと、市では4つの「反ネズミ」法案が可決されている。ガーディアン紙は、アダムス市長の懸念も十分に理解できると指摘。2022年を通じてネズミに関する市民の苦情は49%増した。新型コロナウイルスが蔓延し、人々は自宅にこもり公共の場所に出かけるのをやめた。その間、ネズミは表に姿を現し、徐々に街の大部分を占拠するようになっていた。そして今、ニューヨークは通常に戻りつつあるが、ネズミは征服した領土を明け渡すつもりはない、と同紙は説明する。例えば、市民は市内公園でピクニックをしようにもネズミの攻撃を避けることはできないのだ。
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同紙によると、ニューヨーク市はネズミの活動範囲を特定する地上配置型特殊センサーを使用する予定。行政府はさらにゴミのコンテナ化調査および計画策定にコンサル会社を雇用した。市では一日のゴミの量は5年前に比べ375トン増えており、リサイクルに回される廃棄物は以前よりも減っているという。
ニューヨーク市行政は2022年11月、「ネズミ対策部長」の特別ポストを公募。またの名を、公表直後に市民が呼ぶようになった「ネズミ皇帝」だ。このポストの専門家はアダムス市長に直属し、17万ドル(約2240万円)を報酬として受け取る。要件としては、ニューヨークのネズミの大群と戦うためには「強いモチベーションと少し残虐性」をもち、またこの大変な任務に耐えうる「忍耐と舞台あるいは役者技術」、ユーモア、「全体としてクールなオーラ」の人物が求められている。
ネズミとの戦いは確かに簡単なことではない。スプートニク通信が以前伝えたように、ネズミは自分の家族の行動を評価し、そのミスを回避する能力をもつことが研究で明らかになった。
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