カタール、欧州とのエネルギー協力は拒否か 欧州議会のカタール汚職疑惑 ロシア産ガスの代替を探す欧州

汚職疑惑をめぐり欧州議会がカタールを非難していることに対し、カタール政府は、欧州は根拠のない声明によりカタールとのエネルギー協力を怪しい立場にした、とダイレクトに表明した。米ニュースメディア「ポリティコ」のヴィクター・ジェック論説員がまとめた。
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論説文では、カタールの汚職疑惑は懲罰的行動によって裏付けされたと指摘。欧州議会はカタール関係者に対し自身の部屋に入ることを禁じ、簡易ビザと訪問予定を一時停止した。
起訴された中にはエヴァ・カイリ欧州議会副議長、さらに3人がいた。容疑は犯罪組織への関与で、目的は欧州議会でカタールの要求を通す見返りとしてカタールから送られた資金の洗浄だったとされている。

カタール外交筋は「このような差別的制限は地域・世界の安全保障協力、また議論が続く世界のエネルギー貧困・安全保障に悪影響を及ぼす恐れがある」とコメント。

ジェック論説員は、カタールの汚職疑惑は、欧州ガス市場でロシアに取って代わるであろうカタールへの圧力の一種だと指摘。というのは現時点において、EU諸国はエネルギー供給の多様化とウクライナ紛争を背景にしたガス不足を補うと試みようと、カタールに再三の申し出をするも、カタール側は何ら回答を見せていないからだ。ベルギーでのスキャンダル発生後、ロシア産ガスをカタール産に替えるという欧州の望みはさらに雲行きが怪しくなった、と論説員は強調する。
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スプートニク通信ではこれより前、ロシア産ガスの代替をアフリカ大陸で見つけようとする欧州の試みは失敗に終わると確信する駐ロシア・アンゴラ大使の見解を紹介した。
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