ロシア、シリア、トルコの国防相は28日、モスクワで会談した。トルコとシリアの国防相が正式に会談するのは、シリア内戦の始まった年である2011年以降では初めてだった。会談ではシリア危機の解決に向けた道筋や難民問題、シリアにおける過激派組織に対する共闘について議論されたと発表されていたが、これまでその具体的内容は明らかになっていなかった。
「Al-Watan」が関係者の話として伝えたところによると、この会談の成果の一つとして、シリア北部に駐留するトルコ軍の完全撤退で合意したという。シリア北部では「クルディスタン労働者党(PKK)」をはじめとする、トルコがテロリストとみなす複数の武装組織が勢力を誇っている。トルコ側は、この鎮圧のために駐留軍を派遣していると説明している。
また、会談ではPKKが「イスラエルと米国の手先であり、トルコとシリアに大きな脅威をもたらしている」と双方が強調したという。両国は2011年のシリア内戦勃発以降、トルコがシリア国内の反政府勢力を支援したことなどによって国交断絶状態となっている。だが、双方に脅威をもたらすテロ組織との戦いにおいては協力の可能性もある。
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