米国はウクライナの運命についてロシアと直接協議すべき=米外交専門家

ジョージ・ブッシュ大統領には国務省で特使を務め、ドナルド・トランプ大統領政権では上級顧問を務めた外交専門家のクリスチャン・ウィットン氏が、雑誌「ナショナル・インタレスト」に寄稿し、米国はこれ以上、東欧に対して労力を注ぎ、注意を向けることはできないとして、ロシアと協議を実施すべきときがきたとの考えを明らかにした。
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ウィットン氏は、「ウクライナ紛争に早期に終止符を打つために、米国はロシアと直接、協議を行う必要がある。また対話を行うなら、早ければ早いほうが良い」と指摘した
ウィットン氏はさらに、ウクライナ国民に対する見せかけの気遣いは、アフガニスタン問題で屈辱を喫したバイデン大統領の名声を救ったと述べた上で、米政府は、太平洋地域に方向転換する必要があると付け加えた。また、米国は今、ウクライナ政府に対し、かつてベトナムに対して行ったような行動をとるべきだとも述べ、それは喜ばしいことではないが、戦闘の終結が喜ばしいプロセスであることはきわめて稀なことだと強調した。
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またウィットン氏は、米国民も議会も、早かれ遅かれ、ウクライナ政権に対して果たしているバイデン大統領の義務に疲弊し、ウクライナへの財政支援を停止に追い込むだろうとの考えを明らかにし、結果的にウクライナのゼレンスキー大統領は現在の交渉で示されたものよりも多くを失うことになると結論づけた。
これより前、ゼレンスキー大統領はフランスのテレビ局LCIからのインタビューに応じた中で、複数の国が、ロシアとの協議を行うよう呼びかけているが、協議する意味がないと述べていた。
2022年12月初旬に、ロシアのペスコフ大統領報道官は、ゼレンスキー大統領は、本当にそれを望むなら、ウクライナでの戦闘は明日にでも終結できることを知っていると指摘した。
一方、プーチン大統領は、ロシアは常にウクライナとの協議を実施する用意があると発言しており、ロシアはウクライナ紛争を激化させるのではなく、終結させようとしていると繰り返し強調している。
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