西側の主力戦車、ウクライナ軍には使い勝手が悪い=米軍事専門家

西側諸国がウクライナへ近く供与するとされる主力戦車「レオパルド2(独製)」や「チャレンジャー2(英製)」は、ゼレンスキー政権が長らく渇望していた兵器だ。だが、こうした戦車は戦場のウクライナ軍にとって十分な支援とはなりえないと効果を疑問視する声もある。米軍事メディア「Military Watch」が伝えている。
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英国のリシー・スナク首相は14日、ウクライナへの「チャレンジャー2」の供与を決定したと明らかにした。また、これまでにフランスは軽戦車AMX-10RCの供与を約束。「レオパルド2」の供与を渋っているドイツに対しては、フランスやポーランドが圧力をかけている。
「Military Watch」の軍事専門家によると、西側の戦車がドンバスやウクライナにおける戦場で使い勝手が悪いのは、65~70トンに上る重量、技術的メンテナンスの複雑さ、戦場での効率の低さの3つの理由があげられる。

「これらの戦車はウクライナ軍が現在使っているものより重く、より多くの燃料や頻繁な技術メンテナンスが必要になる。重量戦車は狭い路地で行う市街戦には向いていない。自動装填装置もないため、ソ連製戦車より33パーセントも兵員を多く割かなければならない」

また、これらに使用される120ミリ砲は現在ウクライナは持っていない。
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これまでの戦績を不安視する声もある。クルド人武装組織の討伐で「レオパルド2」を使用したトルコの将軍たちは、苦々しい記憶と評価している。というのも、装備が充実していない武装組織相手に多くの損害を受けたからだ。また、イラク軍が国際テロ組織ダーイッシュ(ISIS)との戦いで使った米製「M1エイブラムス」も同様の問題が指摘されている。
北大西洋条約機構(NATO)はこれまで西側の主力戦車の供与を渋ってきた経緯がある。これはロシアとの緊張の高まりを避けるだけでなく、供与してロシア軍に撃破された場合、戦車輸出の国際競争力が下がってしまうことを懸念しているからだとも指摘されている。
これまでに、韓国の姜恩瑚(カン・ウンホ)防衛事業庁長は、ウクライナ軍は機器の操作を習得しなければならないことから、韓国製の戦車や戦闘機をウクライナに提供することには意味がないとの見解を示している。
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