ラブロフ外相は今週、アフリカ諸国歴訪を行い、南アフリカ、エスワティニ王国、アンゴラと回った後、最後の訪問地エリトリアで歴訪を総括する記者会見を行った。
「アフリカには米国、英国他、欧州からの代表団が定期的に訪れており、粘り強さとしては最高の手本とすべきほどの力を発揮して、アフリカ諸国にロシア連邦とは協力せず、共通の規律からはみ出さないよう要求している。この規律のもとに西側は、概して植民地的隷属の、ただし、すでに新しい形の隷属の復元とはどういうのものかを理解している」
ハイブリッド戦争
ラブロフ外相は多極化世界の形成について、もはや止めようのない客観的なプロセスだと指摘している。
「集団的な西側諸国、米国、米国の完全な支配下にあるNATO、欧州連合はなんとかこのプロセスを逆行させようとしているが、それは無駄な努力だ。彼らが期待できるのはせいぜい歴史の客観的な流れに何らかのブレーキをかけることくらいだ」
ラブロフ外相はまた、「西側が行うハイブリッド戦争はウクライナで開始した戦争も含め、経済力、金融の影響力、政治影響力の新たな中心地が発展する過程を止めることはできない」と指摘している。
「中国やインドといった国々は多くの点ですでに米国を追い越している。トルコ、エジプト、ペルシャ湾岸諸国、ブラジル、その他の中南米諸国は、影響力のある独立した中心地として発展しつつある。これらすべてが将来の多極化世界の中心だ」
ロシアに敵対する欧米の情報戦争
ラブロフ外相は会見の最後に、西側のロシアに対する情報戦争についてのスプートニク特派員の質問に答えた。また、西側メディアが露外相のアフリカ歴訪についての報道を歪曲し、西側の利益となる情報だけを報じたのはつまり「欧米のメディアが描こうとしている絵を再生」しようとする行為だと述べた。
「数日前、ユーロニュースがロシアの南ア訪問をどうコメントしていたかは、インターネットを見たらわかる。『ラブロフが現地に行ったことでネガティブな反応が起きている』と報じられていた。アフリカ諸国や他の諸国のロシアのパートナーたちはこれをよくよく知っている。だから我々は、西側がウクライナを通じて行うハイブリッド戦争とある意味で連動する様々な出来事について、ロシアのマスコミ、現地のマスコミがどのように報じているかについて話し合った」
ラブロフ外相はさらに、「ロシアの論評をせめて部分的にでも紹介しよう」とする試みは西側諸国のテレビ報道には見られないと付け加えた。EUで活動していたRT他、ロシアの放送局の事務所が閉鎖されたのは、組織的な「業務ですらなく、戦争」と指摘した。