ぺスコフ氏は「関心が薄く、現在の状況が残念なものであったとしても、せめて何らかの関心を保たなければならない。我われは、同条約の効力の存続は非常に重要だと考えている。この条約は事実上、(編注:露米間に)唯一残っているものであり、生命力があるものではないが、少なくとも仮説的に述べるならば、生命力がある。その他においては、米国が軍備管理および安全保障の分野における条約上の権利を事実上破壊したとみなしている。現在、多くのニュアンスがある」と述べた。
これに先立ち、米国務省は米議会に提出した報告書で、ロシアが新STARTに基づく米国の査察を「拒否」していることは条約違反にあたるとの見解を示した。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
これを受けて、ロシアのアントノフ駐米大使は、ロシアは新STARTの目標へのコミットを保持しており、引き続き主要な超核大国の関係における予見可能性の確保や戦略的安定の分野において同条約が有効なツールであると考えていると表明した。また、新STARTをめぐる現在の状況は西側がロシアに対して開始したハイブリッド戦争の直接的な結果だとの考えを示した。
ロシア外務省のリャプコフ次官はスプートニク通信のインタビューで、ロシアは引き続き新STARTにコミットし、同条約で定められた量的および質的制限をすべて順守し、情報の交換を継続すると述べた。同氏は、安全保障の不可分性が語られている条約の前文に違反しているのは米国であり、米国はロシアに対して正面からの封じ込めを実施していると指摘した。
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