ロシア政府、早くも1992年にウクライナ内部の問題を米国に警告=米アーカイブ資料

ボリス・エリツィン政権で第一副首相を務めたエゴル・ガイダル第一副首相(当時)は1992年、ウクライナ国内で生じていた東部と西部間の緊張について米国政府に警告していた。米国家安全保障アーカイブが新たに公表した政府の内部資料で明らかになった。
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ガイダル第一副首相は1992年4月28日に米国の首都ワシントンでジョージ・ブッシュ大統領(当時)と会談した際、 「ウクライナ内部には極めて深刻な問題がある。それは例えばウクライナ西部とウクライナ政府の緊張だ。さらにはロシア語話者が暮らすウクライナ領との問題もある」と発言していた。その際、第一副首相は「ウクライナとの間に問題はある。もちろん我々はロシア・ウクライナの関係においてユーゴスラビアのバリエーションを恐れるわけではない」と指摘し、ウクライナとの緊密な関係構築には時間がかかるとの懸念を伝えたという。
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ウクライナの問題はソ連崩壊後間もない露米間の交渉においてすぐさま浮上した。ボリス・エリツィン大統領(当時)はブッシュ大統領に対し、ロシアにとってウクライナは「最大の不安定要素」との懸念を伝えていた。ブッシュ大統領との交渉でエリツィン大統領は「これはメモしないでほしいが、私たちにとって最大の不安定要素はウクライナだ」と伝えた。その際、エリツィン大統領はウクライナのレオニード・クラフチュク初代大統領とは良い関係ではあるとも指摘。クラフチュク大統領に敵対勢力は存在するかとの質問に対し、エリツィン大統領はウクライナ西部を拠点とする極右の民族主義勢力「ルフ」の名前を挙げていた。
エリツィン大統領によると、ウクライナに暮らす1100万人のロシア系住民はロシアとの国境付近に暮らしているほか、クリミアの住民は大半がロシア人であることから、「彼らはロシアへの編入を住民投票で決めることができる、だからウクライナが突飛な行動に出るとは思わない」との見方をブッシュ大統領に伝えたという。
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また、旧ソ連の国々で構成される独立国家共同体の全加盟国がルーブル圏についての合意に署名した際、ウクライナは自国通貨の維持を目指していた。エリツィン大統領はブッシュ大統領との交渉で次のように発言した。

「我々はルーブル圏を維持したい。そして我々はウクライナとの衝突を望まない。私たちは柔軟である努力を行い、ウクライナを見下すつもりはない。ロシアに帝国主義的計画はなく、他国を支配したいというような願望もない」

その後、ウクライナでは2014年にクーデターが発生し、北大西洋条約機構(NATO)の東部拡大をもくろむ親米政権が誕生した。
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