同メディアによると、8日に行われた朝鮮人民軍創設75周年を祝う軍事パレードでは、北朝鮮の金正恩委員長出席のもと、ICBM「火星17」が10~12基公開された。米国が自由に使える地上配備型の迎撃ミサイルは44基しかない。そして北朝鮮のミサイル接近時には、米アラスカとカリフォルニアの施設からこれらのミサイルが発射されることになる。専門家によると、北朝鮮のミサイルには最大4個の核弾頭が搭載可能だという。これは北朝鮮政府が米国の迎撃ミサイルの数を上回る数の核弾頭を米国に向けて発射できることを意味する。
同メディアは、カーネギー財団の専門家で『金正恩と爆弾』の著者であるアンキット・パンダ氏の言葉を引用して以下のように伝えている。
「これは、北朝鮮の『限定的』なミサイルの脅威に対する防衛を前提とした、20年以上にわたる米国の国土ミサイル防衛政策に穴をあけるものだ。この脅威はもはや限定的ではなく、米国はミサイル防衛が北朝鮮の報復に対して無敵に近いものを得られるとは期待できない」
同財団の専門家ジェームズ・アクトン氏によれば、米国の地上配備型ミサイル防衛システム(GMD)のテストは「完全に非現実的な条件」で行われたという。そして、GMDの夜間テストは一度だけ行われ、失敗している。そのため、北朝鮮は夜間にミサイルを1発発射すれば、GMDに打ち勝つことができることになる。
スプートニクは先日、朝鮮半島での緊張の高まりについて、そしてその緊張をめぐって米国・韓国・日本がとることが可能な対応策に関して述べた専門家の意見について報じた。
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